波のカウントの仕方/波の高値安値の見極め/波形の捉え方は、トレーダーひとりひとり異なり「これ」という正解はない。
正解はないが自分なりの波形の捉え方を確立する必要がある。波形の捉え方があいまいだと(定まっていないと)、自分のトレードの形(鉄板手法といってもいい)を作る(見つける)ことができず、毎回根拠がバラバラの再現性がないトレードを繰り返すことになってしまう。
つまり、勝てる手法を作る(見つける)前に、自分なりの波のカウントの仕方/波の高値安値の見極め/波形の捉え方を確立しておくことが大事なのである。
そこでここでは、波のカウントの仕方/波の高値安値の見極め/波形の捉え方を確立するための方法を3つ紹介する。
紹介する方法を参考に過去チャートで検証し、自分に一番ピッタリ合った波の捉え方を見つけてトレードに活かしていただきたい。
インジケーター「ZigZag」で波を引く
これは一番簡単な方法。MT4・MT5に最初から実装されているインジケーター「ZigZag」をセットする。それだけで波が引かれる。
チャートにZigZagをセットする方法は割愛する。
このチャートにZigZagをセットすると、

このような線が引かれる。

このZigZagの線は、初期設定のパラメーター「Depth:12 / Deviation:5 / Backstep:3」で表示させている。かなり大きな波が描かれてしまう。
ご自身のチャートでも確認していただきたいのだが、初期設定のままだと一つ上の時間足のチャートの波の大きさが描かれる。
つまり、H1チャートに初期設定パラメーターのままのZigZagをセットすると、H4の波が描かれるのである。
現在のチャートの波を表示させたい場合は、Depthの値を「5 か 6」に設定すればそれっぽい波が引かれる。
どの値がいいのかは人によって異なるので、色々試して自分に合った値に設定するのがおすすめ。
下がDepthの値を「5」に設定した画像。いい感じでH1の波が引かれた。

ZigZagは頭を使わなくても簡単に波を描いてくれるのが最大のメリットだが、デメリットとして、たまに引いてほしい所に線を引いてくれなかったり、引いてほしくないところに線が引かれてしまうことがある。
ZigZagを使う場合は、ZigZagを信じすぎないことが大切。信じすぎるとスキルアップは望めないし、勝てるエントリー場面を見逃してしまったり、エントリーしてはいけない所でエントリーしてしまうことがある。最終確認は自分で行うことが大切。
移動平均線
二つ目の方法は、移動平均線(MA)を参考に波を引いていく方法である。
「6SMA(単純移動平均線)を使って現在のチャートに波を描く方法」と「20SMAを使って一つ上のチャートの波を描く方法」の2つ。
それぞれ試してみて自分に合った方法を採用してほしい。
6SMAを使って波を描く
ではまず、6SMAを表示させてみよう。
「6SMA」としているが、「5SMA」がしっくりくる人や「7SMA」がしっくりくる人など、感覚が人によって違うので、SMAの数値を変えて、じっくりと過去チャートで検証してほしい。

黄色の線が6SMA。
この波を基準に高値安値をつないで波を描いてみる。ポイントは「水が溜まるくらいのくぼみになっているところ」。
「水が溜まるくらいのくぼみ」を目安に波を描いていくとこんな感じになる。

6SMAを使った波の引き方も、ZigZagを使う場合と同じで、6SMAの波を信じすぎないことが大切。
たとえば、ローソク足チャートは誰が見ても明らかな波を描いているのに(山や谷を作っているのに)、6SMA波は「くぼみ」を作っていない場面が時々出現する。
そのような場合は全体的な流れも考慮して波を引き直してみるとスッキリまとまるかもしれない。
20SMAを使って一つ上のチャートの波を描く
では同じチャートに「20SMA」を表示させて、同じように「くぼみ」を目安にして波を描いてみよう。

波のサイズが大きくなった。これを一つ上のチャートと並べてみると、20MAを目安に引いた波は一つ上の時間足の波を表していることがわかる。
左右の黄色四角で囲んだ部分が同じ範囲。

20SMAを使った波の引き方も、6SMAを使った波の引き方と同じで、最終確認は自分の目で見て行うようにしよう。
インジケーター「SwingHighLow」で波を引く
三つ目の方法は、インジケーター「SwingHighLow」を使って波を引く方法である。
「SwingHighLow」はMT4/MT5に標準装備されていないので、ネットで検索してダウンロードして導入する必要がある。有料の物や無料の物があるが、無料の物で十分だと思う。
当サイトオリジナルの「SwingHighLow」もあるので、もしよかったら使ってみてほしい。「SwingHighLow MT4/MT5」
SwingHighLowをセットするとチャートの目立つ高値安値にドットが表示される。

このドットについて簡単に説明すると、ピンクドットは左6本、右6本と比べて、その高値が1番高い位置にあれば表示される。

ブルードットは左6本、右6本と比べて、その安値が1番低い位置にあれば表示される。

このドットを高値(ピンク)→安値(ブルー)→高値→安値→・・・とつないでいく。
するとこんな感じに波が引ける。

時々、下の画像のように高値や安値が連続で表示されることがあるが、その場合は、高値なら高い方にあるドットに、安値なら低い方にあるドットに波を引く。


この「SwingHighLow」を使った波の引き方も、ZigZagや移動平均線と同じように、明らかなローソク足の波ができているのにドットが表示されないことがある。
なので、「SwingHighLow」を使った波の描き方も、最後は自分の目でしっかり確かめて波を調整したり引き直したりすることが大切である。
最後に
紹介した波の描き方、3つともだいたい同じような波形になるが、完全に一致することはなく、微妙に異なる波形になる。
なので、まずはどれか一つの波の引き方に決めて、その引き方を基に過去検証してほしい。3つ全部の引き方で過去検証してみれば、自分にピッタリの波の引き方が見つかるはずである。
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